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実るほど頭(こうべ)を垂れる『人間力』について

魅かれる人・嫌われる人

混んでいるレジに並び、店員さんがもたついたりすると、あからさまに文句を言うお客さん、たま~に見かけますがそういう人を見るとあまり良い気分はしませんよね。

誰かに対して不平や不満をぶちまけるというのは、本人からすれば気分が晴れるのかもしれませんが、傍から見ていると不愉快極まりないモノ。

十人十色という言葉がありますが、人の好みは人それぞれ異なります。ただ、不遜な態度を取る人物には、誰しもが嫌悪感を抱くもの。そういう人は誰からも好意を持たれずに、嫌われる人間の特徴と言えるかもしれません。

ちなみに不遜な態度の意味は、「相手に対して敬意を持たず、従う気持ちがない、非常にふてぶてしい態度」のことを言います。

魅かれる人物に関しては、それこそ十人十色であると言えるでしょう。ただし、「不遜」の対極にあたる「謙虚」な人物に対しては、魅かれる方も多くいると思います。

社外役員との出会い

私が勤務をしていた金融関連の企業には、要職を歴任された方々が社外役員に名を連ねていました。

  • 〇〇庁の元長官
  • 大手銀行の元副頭取
  • ドラマ半沢直樹の検査官のモデル

その他にも〇〇省や大手団体の役職を経験された方々がいらっしゃいました。

40歳を手前にした頃、現場から人事総務部門に異動、それまではお顔を拝見したことも無い社外役員の方々と接することになり、株主総会や毎月行われる取締役会などで定期的にお話をさせていただく機会が多くあり、その度に「学び」がありました。

まず第一に驚かされたのが、皆さん腰が低いということでした。

ネットをたたけばWikipediaに出てくるような方ばかりで、時の総理大臣や大蔵大臣、官房長官などと公的資金について秘密裏に会談した方や、当時の4メガバンクの一角であった某グループに対する特別検査で不良債権の引き当て不足を厳しく指摘し、最終的に同社を他のグループとの経営統合に追い込んだ「鬼の検査官」として知られる方もいらっしゃいました。

異動当初、その経歴からビビりまくった記憶がありますが、実際にお会いして言葉を交わさせていただくとものすごい丁寧ですし、正に、

実るほど頭を垂れる稲穂かな

を地で行くような方々でした。

名前の呼び方

社外役員の方々と接する中で沢山の学びがありましたが、特に印象的なこととして「人に対しての敬いの気持ちが感じられる」点がとても勉強になりました。

人の名前を呼ぶ際に呼び捨てなどはしませんし「〇〇くん」とも呼ばないんですね。当然、私の方が年下ですし、多くの年上の方からは「〇〇くん」と呼ばれてきたのですが、社外役員の方には「〇〇さん」とさん付けで呼ばれていました。

「〇〇くん」と「くん」を付けて呼ぶことは、目下か同等の相手に対し親しみを込めて使う呼び方として認識され、ともすれば『彼は目下で、自分より劣っている』という意識が働き、相手に対する態度も尊大になってしまうこともあるそうです。

逆に、「〇〇さん」と「さん」を付けて呼ぶことは、敬意や親しみを表わす呼び方として認識されるとのこと。

年下であろうが部下であろうが、「くん付け」「さん付け」、どちらが良いか言わずもがなですね。

人の振り見て我が振り直せ

人間の傾向として、歳をとったり地位が上がってきたりすると、どうしても傲慢になってしまいがちなもの。若い頃の謙虚さを忘れ、態度が尊大になってしまいます。

地位の高い人にはペコペコするくせに、目下の人には威張り散らす人もいます。そのような人が身近にいたら、自らのあり方を見直すいい機会かもしれません。

人の振り見て我が振り直せ

「自分は大丈夫か、傲慢になっていないか」と自問自答する機会と捉えるべきかもしれませんね。

 

 

[chat face=”手のひらオジサン.jpeg” name=” わたし” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]わしは自信あるで~っ。めっちゃ謙虚やで~っ。[/chat]

 

[chat face=”?オジサン.jpeg” name=”友人” align=”right” border=”red” bg=”none” style=””]・・・・・・こういう考えが一番危険なんやな。[/chat]

 

 

『ビジネスマンの父より息子への30通の手紙(キングスレイ・ウォード著)』という本の中に、

礼儀正しさにまさる攻撃力はない

という言葉があります。

この言葉は、礼儀正しさを「攻撃力」と表現しています。礼儀正しさは、人の心を動かすうえでの最大の武器になると言っているんですね。

多くの方が共感する言葉だと思います。

結局、「人間力」

「人間力」という言葉を耳にすることがありますが、この言葉に確立された定義はないそうです。しかし、曖昧さを含みながらも社会を構成し運営するとともに、自立した一人の人間として力強く生きていくための総合的な力』として広く認識されています。

この「人間力」を高めるうえで重要なのが、「思いやり」と「謙虚さ」を持つことだそうです。

相手に関心を持ち、心を配ることで、周りの方が何を必要としているのか?が見えてくるはず。また、周りに目を向けることによって、周りから助けられている自分にも気付くことができるでしょう。

相手の優しさに対して常に感謝し、「ありがとうございます」という感謝の言葉を伝えることで、必要なときには自然と協力が得られるもの。

相手を思いやり、謙虚にふるまうことで、多くの人から信頼を得られるのは必然なんでしょうね。

頭を垂れる稲穂として、生きる

「実るほど頭を垂れる稲穂かな」

この諺の意味は、稲が成長すると実を付け、その重みで実(頭)の部分が垂れ下がってくることから、立派に成長した人間、つまり人格者ほど頭の低い謙虚な姿勢であるという事を意味するそうです。

頭を垂れる稲穂として生きていけるよう、人間力を高めていきましょう。

それではっ。

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