昔ながらの
先日、近所にある銭湯が閉鎖になると耳にしました。
子供たちが小さい頃、夏の暑い日に一緒に銭湯に行き、風呂上りにフルーツ牛乳を飲んだりしたことはとても良い思い出になっています。
そんな思い出を作ってくれた銭湯が無くなってしまうとのことで、家族を誘ってみたところ、意外にも行きたいとのこと。
上の子は思春期真っ盛りなので、既に親と歩きたがらないのですが、今回の誘いには乗ってきました。
どうせならばと営業最終日に入りに行きましたが、同じように考える方がいるようで多くの方が入浴に来ていました。
新聞社やNHKも取材に来ており、活気のある光景がそこにはありました。今では当たり前に自宅にあるお風呂ですが、まだ一般的ではない数十年前は、きっとこんな光景が日常茶飯事だったのだろうなと感じました。
銭湯の衰退
銭湯の始まりは江戸時代に遡り、1591年に江戸の銭瓶橋都のほとりに永楽1銭で「湯屋」を開業したことから始まったと言われています。1銭で入力できるので、「銭湯」という名称になったそうです。
戦後から1970年代に掛け、都市部への大量の人口の流入とともに、1975年頃にピークを迎えた銭湯。その数は2万3,000店に達したそうですが、高度成長期に入り、所得の増加とともに自家風呂の普及率が高まり、銭湯は徐々に衰退の道を歩むことになります。
少し古い資料ですが、下記をご覧になってください。
激減しているのがお分かりになると思います。
新しい動き
斜陽産業とも言われる銭湯ですが、最近では様々なイベントを行い、顧客の発掘をしているそうです。
一例を挙げると、
- ピアノコンサート
- 和太鼓演奏
- ダンス風呂
- ヨガ教室
営業が始まる前に、銭湯のスペースを利用してこれらの活動をし、その後入浴をしたりするそうなんですね。
また、1都3県在住の20~30代女性に「銭湯に行くことがあるか」と質問したところ、「行ったことがない」と回答したのは、わずか3%だったそうです。大多数の方が「行ったことがある」と回答。「月1回以上」と回答した方は4人に1人存在し、定期的に銭湯を利用している女性もいるんですね。
(参照:MUSEE MARKETING)
また、アパレルのBEAMSと牛乳せっけんがコラボレーションし、銭湯店主のおススメスポットを巡るランニングコースの紹介企画「銭湯ランのススメ。」が始動したとのこと。
https://www.beams.co.jp/company/pressrelease/detail/558
このような流れをみると、銭湯に関する新しい動きが出てきているのが分かりますね。
銭湯に行こう!
銭湯の良さは何と言っても風呂が広いこと。そして、趣があることではないでしょうか?高い天井や広い浴槽、昔ながらの洗い場とケロリンの洗面器。
一度は目にしたことのあるケロリンの洗面器は、どこか郷愁を誘いますよね?スーパー銭湯では感じることのできない、何とも言えない”良さ”が、銭湯にはあると思います。
皆さんのお近くに銭湯はありますか?そしてその銭湯に入浴したことはありますか?
もし気になったら、是非とも銭湯に行ってみてください。大きな壁に掛かれた絵を背に入浴している時間は、きっと至福のモノになるでしょうし、ストレス解消の一助にもなります。
これぞ日本の文化だと感じる、貴重な経験にもなるでしょう。
ちなみに、銭湯の入浴料金は各都道府県によって異なりますので参考までに。
それではっ。