車を持つのは合理的ではない?
前職で採用担当をしていた際、学生の価値観の相違に驚いたことがあります。
「車を所有するのは経済的ではない」
面接の際の質問事項で、話の流れで車について質問した時に上記のような言葉がありました。それが一人二人ではなく、結構な人数の学生が同様のことを言っていたのには驚きました。
私が学生の頃は、まず車の免許を取り、家の車を運転することがある種のステータスでした。
好きな人とデートをするにも車で迎えに行くというのが定番で、そのようなドラマや歌で溢れていました。私は免許を取ったにせよ、学生時代にそんなデートを出来なかった方なんですけどね・・・
学生時代に車を購入し維持するというのはコストが掛かるので、自分の車を持っている人というのは稀でした。だからこそ、社会人になったら車を買うというのが一つの夢でもあったわけですが、今の学生は『経済的ではない』という理由から車は購入するものではなく借りるものだと考えているそうです。
もちろん、全ての学生が同様の考えを持っているわけではありませんが、現実的というか、合理的というか、時代は変わったなと実感する出来事でした。
結婚、車の購入
独身の頃に乗っていた車を結婚してからも利用していましたが、結婚して3ヶ月目、高速を走っていると水温計がドンドン上がっていってしまい、ヒヤッとしました。
7年ほど乗っていましたし、距離も10万キロにあと少しで届きそうな状況でしたので、買い替えることにしました。
どんな車が良いか?
それまで背の高いSUVに乗っていたこともあり、同じように背の高い車をベースに、家族が増えることも考えて人数の乗れるミニバンから選ぶことにしました。
ディーラー廻りをしていく中で気になったのが、トヨタのアルファード。決して安くはありませんが、高級感を備えつつべらぼうに高いわけでもなく、とても気に入りました。もう一つ気になったのがベンツのミニバンのビアノという車。
ビアノは決して格好が良いわけではないのですが、ベンツという響きが良いなという、完全にミーハーな感じでした。それなのに価格はアルファードの1.5倍以上していました。
こうなるとアルファードの優位性が際立ち、迷うことなくアルファードを購入することにしました。
アルファードはボンネットがほぼ垂直になっているので、運転席が前面に出ている感じで最初こそ違和感がありましたが直ぐに慣れ、目線が高い分とても運転しやすい車でした。
車のある生活(車をホテル代わりにする)
私が購入したアルファードは8人乗りでしたが、子供ができるまでは夫婦2人で乗っていたのでとても広々としていました。当時は仙台に赴任しており、実家に帰る際などは広々とした空間で目線も高いこともあり、とても運転しやすく疲れも感じませんでした。
3連休などある程度まとまった休みが取れる際には、少し足を延ばして東北地方を楽しもうと思い、夫婦で様々な場所に出かけました。
ただ、そこで問題になるのがホテルです。連休はどのホテルも高いんですよね・・・ビジネスホテルなんかも平日は数千円なのに、連休が絡むと倍以上するのもザラです。
私たちの目的はホテルに泊まることではなく、その地に行って、美味しいものを食べたり観光地を見学したり、温泉に入ること。温泉は殆どの施設で日帰り温泉をしているので、何も泊まる必要はありません。
そこで、車に泊まることにしました。
アルファードは3列シートで、2列目3列目を倒すとフルフラットに出来ます。大人2人は優に寝れるんです。
毛布を積んで、極力お金を使わないように夜中に出て下道を行き、青森や秋田、岩手など様々な所へ足を延ばしました。
秋田では様々な温泉に入りました。玉川温泉や後生掛温泉といった有名どころも行きましたし、青森の弘前城の桜まつりや岩手の大船渡のサンマ祭りなども良い思い出です。
夜は道の駅やサービスエリアで車を停めて、二人で後ろで眠る。そんなチープな旅行をしていました。子供が生まれるまでの2年間、とてもたくさんの思い出が出来ました。現在では、道の駅などに停めてはいけないと耳にしますが、当時はそれほど厳しくはありませんでした。
不思議な体験
これは岩手のある温泉旅館の駐車場に停めて車中泊をした際の出来事です。
その温泉旅館は座敷童に会うことが出来るという有名な旅館でしたが、それを知らずに私たち夫婦は行きました。
その前に2日ほど車中泊をしていたので、今日も車中泊だとさすがに疲れてしまうかなと思い、旅館に空きがあるか否かを確認したところ、あいにく満室とのこと。
仕方なく、駐車場をお借りしたい旨を伝えて了承を得て、駐車場の一角をお借りして泊まることにしました。
夜、何時頃だったか分かりませんが、急に車が揺れだして目を覚ましました。はじめは地震かと思ったくらい。まるで誰かが外でユサユサと車を揺らしているような、そんな感じでした。強風も、その時に吹いてはいませんでした。
後で調べたところ、その時には地震はなく、そんな時間に外に誰かがいるわけもなく、あれは何だったんだろうなと今でも不思議に思います。
後で旅館を調べたところ、座敷童で有名な旅館だと知り、もしかして遊びに来てくれたのかな?と淡い思いを抱いています。
気になった方はこちらのリンクから
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家族が増えて
それから数年が経ち、家族も2人増えました。
私が小さい頃、旅行に行った記憶というのは全く無く、だからこそ子供達には旅行に行って思い出を作らせてあげたいと思っています。
ホテルを利用した旅行も何度かしましたが、家族4人で車中泊というのを数年前にしたところ、子供達には大変好評でした。どのホテルに泊まった時よりも、思い出に残っているようです。
ただ、親は大変。私は運転席で変な格好をしながら寝なくてはいけませんし、嫁さんはフラットシートで子供たちと寝ましたが、夜中に何度も蹴られてお互いに熟睡はできませんでした。
そんな子供たちも、今では一緒に歩こうとはしません。買い物も、以前は率先して付いてきたのに、今では家で留守番をしていると言います。
少し寂しい気もしますが、それが成長の過程なんだと夫婦で話しています。
車は思い出を作ってくれる
車のある生活、確かに購入費や維持費は掛かりますが、思い出を作る道具にもなってくれます。若い時にしかできない思い出、貴重な、思い出。
子供が小さい内は、ミニバンで宿泊も出来ますし、様々なところに出かけられます。道中の出来事一つ一つが、思い出になります。
もし車の購入を検討しているのであれば、是非ミニバンをおススメします。今は燃費も良くなっていますしね、選択肢の一つに入れてみてください。
私の愛車、アルファードは今年で17年目に入ります。家族みんな、アルファー子ちゃんと親しみを込めて呼んでいます。そのアルファー子ちゃんも、来年の車検で見送りをしなくてはいけないかもしれません。だいぶガタがきています。
車のある生活、経済合理性はないかもしれませんが、私はおススメです。
それではっ。
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