夏休みの計画
これから迎える夏休み。どこか旅行に行かれる計画を立てているご家族も多いと思います。
今はコロナ禍という特殊な環境なので、海外旅行は控えるでしょうし国内旅行も大っぴらに旅行気分を出すわけにもいきませんが、それでも長期の休みを取れるのであれば何処かに出掛けたいものです。
前回、旅行の際に車で寝泊まりをするという話題に触れましたが、ホテルなどに宿泊してゆっくりとしたいという方もいらっしゃると思います。
そんな方のために、会社(健康保険組合)や自治体などが提供している”お得に泊まれる”施設やそれらが提供してくれる”特典”について考えます。
かつて企業は”保養所”を所有していた
昭和から平成に掛けて、多くの企業は『保養所』という施設を所有していました。
社員の研修や保養などに用いるために作られ、リゾート地にあることが多く、普通料金より割安な料金で利用できたそうです。
保養所の集積地としては六甲山(神戸市)、軽井沢(長野県軽井沢町)、蓼科高原(長野県茅野市)などがメジャーでしたが、保養所を所有する企業の経営が苦しくなり、現在は閉鎖されたり、買収されたりして、ホテルや日帰り入浴施設に転換されているところが多いようです。
私も小さい頃、熱海にあった父親の保養所に家族で行った記憶が薄っすらとあります。普通の旅館で、食事も美味しかったですし、温泉にも入れました。
今でも箱根などを散策していると、〇〇保養所という看板を見かけますが、殆ど大手企業に限られます。
このように、企業の保養所を利用出来るのは一部の方に限られ、多くの方は企業の保養所を利用するということは無縁だと思われます。
企業が加盟する健康保険組合が提供する”特典”
ただし、保養所を提供してくれるのは何も企業だけではないんですね。
皆さんが加入している健康保険組合も、保養所を所有していることがあります。たまに配られる健康保険組合の雑誌や、健保組合のサイトを見ると保養所について案内されているはずです。
早い者勝ちや抽選の場合もありますが、いずれにしてもお安く宿泊できる保養所を利用するチャンスはあります。
ただし、ここ数年は健康保険組合の財政が悪化してきており、保養所を手放すケースも多くあるようです。
新型コロナウイルスの感染拡大で企業などが運営する健康保険組合の財政が悪化する見通しで、全国約1400の健保組合の合計で保険料収入は19年度の8兆2千億円から、20年度は7兆9千億円、21年度と22年度は7兆6千億円に減少するそうです。
企業業績の悪化で賃金が低下し、企業や従業員が納める保険料が減少する一方、コロナ禍における患者の受診控えが徐々に解消することで医療費の支出は増え、収支が悪化するため一部の健康保険組合は解散の噂も聞かれるようです。
私が前職でお世話になった健保組合も、私が在職中、新潟の湯沢にあった保養所を売却したというお知らせを見たことがあります。
最近では、自前で保養所を所有するのではなく、会員制リゾートクラブと提携してお安く宿泊できる機会を提供している健康保険組合も多くあります。こちらも健保組合のサイトなどを見ると宿泊案内がされていますので、チェックしてみた方が良いですよ。日本国内津々浦々、良さげなホテルが結構あります。
自治体が所有する保養所
企業や健康保険組合だけではなく、各自治体が所有する保養所もあります。こちらも宿泊するには数か月前から応募し、抽選になることが多いようですが、かなりお安く宿泊できるので狙わない手は無いですよね。
ざっと調べただけでも、下記のように多くの自治体が所有(または提携)をしているので、一度ご自分の自治体のサイトでお調べしていただくと良いと思います。
・多摩市
・足立区
・品川区
・板橋区
・福生市
・藤沢市
情報は取りに行く
この他にも、健康増進を目的とした(=医療受診を抑えることを目的とした)薬の割引制度なども多くの健康保険組合で行っているようです。
私も利用したことがありますが、風邪薬などの市販薬をかなりお得に購入することが出来ます。年に2回程度、時期限定の販売だったと思いますが、本当にお買い得でした。
知らないが故に、損をしているということは多くあります。
特にこれだけ情報が溢れている社会ですので、全ての情報をキャッチするのは不可能ですが、少なくとも生活に関わる有益な情報はキャッチしていきたいですよね。それが自分たちの益にもなるわけですから。
『情報は、自分から取りに行かないといけない』とつくづく思います。
親切心で教えてくれる方もいますが、基本的には他の人の生活を顧みる余裕なんてない方が多いですから。
税制などもそうですが、無知というだけで数十万円を損するなんてこともザラ。
これからも貪欲に、情報はキャッチしていきましょうね。
それではっ。
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