芸術とは無縁
学生時代から、絵を描くというのは大の苦手。ドラえもんを描いても、じぶんでもヘンテコな形だなと分かるくらい、下手くそ。
夏休みの宿題で、「夏の思い出」という題目で絵を描いて提出する際も、家族旅行をしたわけでもなく、早起きしてラジオ体操に行き、昼間は友達とプールに行ったことくらいの思い出しかなかったから、画用紙全体に泳いでいる絵を描いたな。上手な絵はコンクールに出されていたけど、自分の絵はかすりもしなかった。
絵が苦手、と自分でも認識しているからこそ、絵画という芸術には全く興味もなく、たまにニュースで放送される、
「オークションで〇〇の絵が10億円で落札されました」
と聞いても、
[chat face=”?オジサン.jpeg” name=”” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]世の中には金持ちがいるんやな。絵に数億円って・・・ワシには分からんな。[/chat]
くらいにしか考えてなかった。展覧会などにも行ったことがないし、そもそも著名な画家の絵を見ても、良さなんて分からないだろうなと思っていたっけ。
banksy(バンクシー)との出会い
そんな感じで40歳後半まで過ごしていたある日、ふと考えることがありました。
「株や投資信託に投資をするように、絵に投資をするのもありなのでは?」
長年勤めた会社を退職して自分で事業を始めた時期にあたり、退職金や前職の株式を売却したお金もあったので、どうにかして運用をしたいと考えていました。
株式投資は既にしていましたので、リスクヘッジの意味もあって分散先を検討していた所、絵画への投資を思いつきました。
と言っても、元々絵には興味ありません。どういった絵が良いのか、そもそもが分かりませんでした。
そこでネットを使い、
- 人気のある作家
- そこそこの値段はする
- 将来性が高い
こんな感じで調べていくと、一人の作家に行きつきました。
英国を拠点とする匿名のアーティスト・banksy(バンクシー)です。
投資目的で購入する
バンクシーという名前は知っていましたが、絵を見てもひとっつも良さが分かりませんでした。
「この絵のどこに魅力があるのかな?」
そう思いました。
ただ、値段の変遷を調べると投資目的としては魅力的な案件です。当時はそう考えていました。
購入方法についても調べてみましたが、サイト上では、「価格はお問い合わせください」との記載ばかり。銀座の画廊など数店に問い合わせてみましたが、私が想像していた額の3倍以上するものばかりでした。
[chat face=”1336140.png” name=”” align=”left” border=”red” bg=”none” style=””]メッチャ高いやんけ。アルファード買っておつりがきちゃう・・・[/chat]
他の購入方法は無いのか調べていくと、海外の画廊から購入するという手もあることがわかりました。送料込みでも、国内で購入するより数十万円安く手に入れられます。ただ、私には術がありません。
そこでネットを調べていくと、バンクシーについて詳しく書かれているブログに辿りつきました。そのブログの作者の方にコンタクトを取り色々とアドバイスをもらい、イギリスの画廊から直接購入することができました。
ちょっと画像が荒いですが💦💦
作品は紙っぺらなので、簡単に折れてしまいます。ですので写真のように、かなり厳重に包装されて送られてきました。電動ドライバーがあれば簡単に開けらるんでしょうが、私は持っていません。家にあるドライバーで1本1本、ネジをこじ開けましたが、この木箱を開けるだけで、1時間近くかかりました。
この絵が送られてきた後、作品が本物であるという証明書(COA)が送られ、証明書の発行団体であるペストコントロール協会から所有権が変更になった旨のメールが送られてきました。
これで晴れて絵画を所有したことになります。初めての、1枚です。
空間に彩りが生まれる
壁掛け用のアクリル板を購入し、リビングに飾ってみました。
これは自分でも驚いたのですが、絵が1枚あるだけで幅が出るというか、彩りが生まれてくるのが私にもわかりました。
無機質な壁に絵が飾ってある、1枚の絵。なんてことない、1枚の絵。
空間に彩りが出ますし、下衆な話しですが所有欲も満たされます。
これがきっと、一部の方が絵を欲する理由なんだろうなと感じました。
[chat face=”1369865.png” name=”” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]バンクシーの作品が家に飾ってある・・・ちょっと、自慢じゃん・・・[/chat]
投資案件としての価値は・・・
1年ほど飾り、現状ではどれくらい価値があるのかと思って画廊のサイトをいくつか調べてみました。
[chat face=”2111235.png” name=”” align=”right” border=”red” bg=”none” style=””]去年よりも倍になってるやんけ~っ![/chat]
驚きました。アルファードを2台購入し、おつりが出ちゃう値段になっていたんです。
「これって・・・売り時じゃね?」
そう、心がひそかに叫んでいました。
試しに画廊にコンタクトを取り、幾らで買い取ってくれるか問い合わせると、サイトに出ていた販売価格の半分にちょっと色を付けた程度です。
「えっ・・・アルファード1台分も儲けるんだ?仕入れた額の倍で売っちゃうんだ?」
そんな額では売れないと突っぱねると、翌日に電話が掛かってきて、軽自動車1台分くらい上乗せすると言ってきます。
「1日で、そんなに上がるのかよ・・・」
その額で売却すれば、私が購入した額と比較して数百万円の利益は出るので迷いましたが、今は売り時ではないと判断し、丁重にお断りました。
考えてみれば、銀座という1等地に店を構えて商売をしているので、利益を出さなくてはいけないのは当たり前なんですよね。
気になる作品との出会い
絵画に興味の無かった私も、バンクシーを購入してからはネットで作品を探すようになりました。高価な作品は購入できませんが、自宅や事務所に飾れるような作品があれば、また購入したいと考えています。
絵に限らず、何かを飾るということは部屋という空間に彩りを与えます。高価な芸術作品は同時に所有欲を満たしてくれますが、破損や紛失というリスクも生じます。
子供が絵に近づくと、「ダメ~っ」って叫んでいる日もあります。あまりにも高価だと、ちょっと考え物だなと・・・
それでも、絵は良いなと思います。お財布と相談して無理のない範囲で、お部屋に彩りを生ませるのも良いものですよ!
それではっ。
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